今回は僕がTOEICで900点を取ったときの勉強法をもとに、オススメの学習スケジュールを解説します。
最初にはっきり言ってしまうと、TOEIC対策は3ヶ月前からでいいです。
そして使用する参考書は2冊で十分。
英語の基礎力があればそれで対応できるんですね。
そしてその英語の基礎力はTOEICの試験勉強で伸ばそうとしないことが大事です。
普段からTOEIC対策ばっかりしていると、退屈でつまらないから英語学習が苦痛になってしまいます。しかも能力の上限が低くなるおまけつき。
普段の勉強はもっと楽にできるものにすべきなんです。
以下、もう少しくわしくお話しようと思います。
なお「どうしても短期間でTOEICスコアを上げなきゃいけない!」という人はこっち↓の記事を参考にしてください。
TOEICの試験対策で英語力を伸ばそうとする罠
TOEICテストの得点アップのために、年がら年中TOEIC対策の勉強をしている方はけっこういると思います。英語の勉強=TOEICの勉強みたいになっている感じですね。
僕はこれをオススメしません。
なんでかというと、勉強が苦痛になるからですね。
はっきりいってTOEICの内容(実践的なビジネス英語)ってつまらないですから、すぐに飽きるし、英語学習が苦痛になってしまう可能性が高いんです。すぐにマンネリ化しますし。
また能力の天井が低くなってしまうデメリットもあります。
TOEICの英語って英文の難易度自体はそこまで難しくないですし、分野も偏っているので、そればかり勉強していると、身につく英語が幅の狭いものになってしまうのです。
よっぽどTOEICスコア以外はどうでもいいというならともかく、せっかく英語を勉強するのならなるべく強力な力を手にしたいですよね。
普段の英語学習はもっと幅広く興味深いもので埋めるべき。このほうが長続きしますし、長期的に見れば大きな成果が期待できます。
それでTOEICに対応できるようになるんだろうか…
そこは大丈夫です。普段の学習で英語力そのものの底上げができている人ならば、TOEICは短期間の対策で高得点が取れます。
僕は短期的な大量学習が苦手なので3ヶ月前から学習を開始しましたが、集中力に自信のある人なら1ヶ月前からとかでもなんとかなると思います(繰り返しますが、普段の学習で英語力の底上げが達成されている場合の話です)。
使用するテキストも2冊でオーケー。まずその2冊を紹介します。その次に、普段の学習で英語力を底上げするためのヒントをお伝えします。
TOEIC対策におすすめの参考書2冊
僕がTOEICで900点を取ったときに使った参考書は2冊だけです。
・『TOEICテスト990点攻略』
『TOEIC公式問題集』
まずは公式問題集を解いてみます。
公式から出ていることもあり、リスニングのナレーターなども本番とまったく同じですので、テスト形式に慣れるのならこれを解くのが最適解です。
一度解いてみれば、「ここはなんとかなりそう」とか「ここは重点的にトレーニングしないとやばそう」とかが感覚的につかめると思います。
最終的にはこの公式問題集を最低でも3周はします。別のバージョンを買うよりも、同じ一冊をなんども繰り返したほうが効果があります。
また購入するのはなるべく最新のバージョンにしましょう。TOEICは(残念なことに)年々難しくなっていますから、昔のでトレーニングしていると、本番の難易度に腰を抜かすことになったりします。
『TOEICテスト990点攻略』
TOEIC対策には公式問題集だけやっておけばいいと言う人もけっこういますが、僕はもう一冊、細かいテクニックを教えてくれる本を学習しておくことをおすすめします。
TOEICで解答するのって独特の技術が必要で、それを知っているかいないかで点数もそこそこ変わってきますからね(圧倒的な実力があれば関係ないでしょうけれども)。
ということでここでは『TOEICテスト990点攻略』をおすすめします。TOEIC講師として有名な濱崎潤之輔が書いた中級者~上級者向けのテキストです。
これで細かいテクニックも学べます。
リスニング問題ではこんなふうに設問を先読みしておけとか、文法問題ではこんな引っ掛けに気をつけろとか、長文はこういうふうに読んでいけとか。
本書で教わったテクニックを意識しつつ、もう一度公式問題集を解くと効果的です。
英語力は試験勉強以外の方法で伸ばそう
TOEIC対策はこれだけで十分かと思います。ベースとなる英語力があれば、これだけで高得点は狙えます。
じゃあベースとなる英語力はどうやって育てるのか?
これをTOEIC勉強で育てようとしちゃ駄目なんですね。上述したように、面白みがなく継続が大変ですし、身につく英語も幅の狭いものになってしまうので。
普段の学習はもっと楽な方法を模索したほうがいいです。リーディングとリスニングにわけて解説します。
普段のリーディング学習はこれ
普段のリーディング学習でいちばんおすすめなのは洋書の多読です。
読書が好きじゃない人は動画でもオーケー。英語字幕を付けて字幕を追うようにすればそれが英語多読になりますので。
どちらにしても自分の好きな分野で多読するのが重要です。こうするとストレスが少なく、続けるのが容易になります。しかも自分がくわしくなりたい分野の英語が身についていきます。
ただし理解できない英文を読んでも意味はないので要注意。多読は易しめの英文を読まないと効果が発動しません。
TOEICレベルの長文を読解できないという人はいったん英単語と英文法の基礎トレーニングに戻った方がいいです。
ここでもTOEICの参考書を使う必要はないです。
おすすめテキストは英単語なら速読英単語シリーズ(これでTOEIC900点までもっていけます)。
英文法は『総合英語エバーグリーン』と『頻出英文法語法問題1000』。これをマスターしておけばTOEICのパート5はなんの対策もしなくても満点近くとれます。
洋書や動画を使って自動学習ができるレベルまで基礎力を上げるとあとは一気に楽になります。
その地点を目指して、英単語と英文法の基礎トレーニングは「しんどいのは最初だけ」と念じて奮発するのが最適解です。
普段のリスニング学習はこれ
リスニングはシャドーイングが主体になります。
ネイティブのモデル音声の真似をして同時並行で英語を発話していくトレーニング方法です。
これの効果はほんと凄いですよ。しかもディクテーション(書き起こし)と違ってめんどくさくない(僕はディクテーションは続けられません)。
リーディングと同じく、自分の興味のある分野とか、すでに自分がくわしい分野のテキストを使うのが重要です。たとえば僕の場合は金融とか歴史をテーマにした参考書を使いますね。
ジャパンタイムズの「シンプルな英語で話す」シリーズは色々な題材がそろっていておすすめ。
TOEIC参考書でシャドーイングしろと言われたら退屈すぎて続けられたもんじゃないですが、自分の興味のある分野ならとくに奮発する必要もなく自動的に学習が継続します。
まとめ
以上、TOEICの学習法について解説しました。最後にざっくりまとめておきます。