英語でファンタジーを読むならこれ【おすすめ洋書11冊】

英語力をアップさせるための最強の手段のひとつが多読。そして多読を成功させるコツは自分の好きなジャンルを読み漁ることです。

興味関心はひとそれぞれですが、人気ジャンルの一つにファンタジーがあります。青少年向けの作品が多いため語彙も簡単な傾向があり、多読に向いてるんですよね。

僕個人としてもファンタジーのジャンルが好きで、今まで50冊以上は洋書で読んだと思います。

この記事では、そのなかから特におすすめの作品を紹介したいと思います。良書を探しているひとは参考にしてみてください。

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ナルニア国物語

イギリスの作家C・S・ルイスのナルニア国物語。トールキンの指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)と並び、ファンタジーの古典とされるシリーズです。

ちなみにルイスとトールキンは友人同士で、ルイスがナルニアの草稿をトールキンに読ませたところ「これは成功しない」と言われたらしい。

シリーズは全7巻。リンク先は全7巻がセットになったもの。新書サイズで、1巻あたり約200ページというコンパクトさ。僕は2010年ごろにこれを買って一気に読みました。

文章はとても平易で読みやすいです。ハリーポッターシリーズの次にこれを読んだのですが、こっちの方が簡単でした。ハリーポッターは巻を追うごとに表現が難しくなり、最後のほうは当時の僕には苦行でしたから。

ファンタジーの古典のなかではもっとも読みやすい部類ではないでしょうか。『オズの魔法使い』はさらに読みやすかった、かもしれない。僕が読んだことのあるものを難しい順に並べると、

指輪物語>アースシー(ゲド戦記)>>>バーティミアス物語>ハリーポッター>ナルニア国物語>オズの魔法使い

…となると思います。

指輪物語は古風な文体と退屈な設定描写の嵐で読むのがきわめて大変。ゲド戦記もアーシュラ・ル・グウィンの摩訶不思議な文体に苦労させられる。ハリーポッターは面白さでは他の追随を許さないが、巻を追うごとに文章が難しくなるし、なにより分量が鬼だ。バーティミアスはハリーポッターの最終巻よりちょっと難しいぐらい。

ということでファンタジー系洋書に本格的に入門するならナルニアがおすすめ。ウォーミングアップが必要ならオズの魔法使いから読めばいいと思います。

映画が好きな人は、先に映画バージョンを見ておくのも一つの手です。世界観や登場人物、大まかなストーリーが頭の中に入っていると、洋書は一気に読みやすくなりますから。他の洋書を読むときにもこの手は有効です。

 

ハリーポッター

次にハリポタをおすすめします。これ実はけっこう歯ごたえがあるので、最初に読むのはおすすめしません。

全7巻。3巻までは200ページちょいの常識的なボリュームなのですが、4巻から急にとんでもないことになるので注意。600ページを超えてきます。また文章や使用される語彙がだんだんと難しくなっていくのも特徴。ハリーら物語の登場人物といっしょに英語のほうも年長向けになっていく感じ。

内容がエンタメとして非常に優れているので楽しい読書になりますが、5~6巻はかなりダレます。最終巻はふつうに面白いのでなんとか乗り切ってください。個人的には第4巻が最高傑作だと思いますね。

ナルニアでも言いましたが、映画を先に見ておくのは妙案です。

 

バーティミアス物語

ジョナサン・ストラウドの人気ファンタジー「バーティミアス」シリーズです。トリロジー+番外編の全4巻から成るシリーズで、ハリーポッターの対抗馬とも目された有名な作品(ハリーポッターの対抗馬、多すぎる)。

バーティミアス物語最大の特徴は、主人公がふたりいるところ。ひとりは魔法使いの少年ナタニエル。そしてもうひとりがナタニエルの召喚した悪魔(というか召喚獣のようなものか)バーティミアスです。

単に主人公がふたりいるというだけでなく、章ごとに語り口が切り替わります。ナタニエルの章では通常の作品のように作者が語るのですが、バーティミアスの章ではバーティミアスの一人称になり、超人間的なブラックユーモアを炸裂させます。

ナタニエルは12歳の少年ながらも天才的な才能の持ち主。彼がだれにも内緒で召喚したバーティミアスは、本来であれば子どもが扱うことなどできない中級召喚獣です。読み始める前はバーティミアスのことを小悪魔のようなイメージで想像していたのですが、実際にはもっと大物なんですよね。そこがバーティミアスの語りをさらにユーモラスなものにしています。

ハリーポッターと同じく現代のイギリスが作中に登場するタイプですが、魔法世界が現実世界と別の場所にあるのではなく、現実世界のなかに魔法世界が溶け込んでいる点が違います。

このシリーズは第1巻が一番つまらないので注意。後半に進むにつれて面白さが増していきます。第3巻を読み終えるころには外伝にも手を出さざるを得なくなっているでしょう。

 

はてしない物語(ネバーエンディングストーリー)

ドイツの作家ミヒャエル・エンデの名作です。本書はその英訳版。映画ネバーエンディングストーリーの原作としても有名ですね。

文章は読みやすいです。英語圏のネイティブが書いた本よりも、英語圏以外の言葉で書かれたものを英語に翻訳した本のほうが、日本人からすると読みやすいです。なぜそうなるのかは謎。

本書の内容は大きく前半と後半にわかれるのですが、とくに前半が面白い。本書の前半部では、主人公のバスティアンが本屋から盗み出した「ネバーエンディングストーリー」を、われわれがバスティアンと一緒に読むことになります。バスティアンの肩越しに「ネバーエンディングストーリー」を覗き込む格好になるわけです。この特殊な構造がとてもワクワクする。

後半部はわりと普通のファンタジー作品で、今では同等のクオリティをもつものが少なくないと思います。当時としては斬新な手法だったのかも。

ちなみに映画版は前半部だけで完結させた問題作なので要注意。

ミヒャエル・エンデといえば『モモ』も名作です。英訳版も出ているので、興味があれば読んでみることをおすすめします。

 

アースシー(ゲド戦記)

次はアーシュラ・ル・グウィンのアースシーをおすすめします。日本では「ゲド戦記」という名前で知られている名シリーズ。

アーシュラ・ル・グウィンの文章が独特で、かなり難易度は高いです。1巻から4巻までが一冊になった商品があるので、それを買いましょう。

読むのはとりあえず3巻まででいいです。4巻以降は作風がびっくりするぐらい変わり、ファンからも不評だったりするので無理に読む必要はありません。

ゲド戦記はジブリによって映画化もされていますよね。あれは第3巻の内容を映像化したものです。映画はつかみどころのない駄作みたいに言われていますが、実は原作の第3巻もよくわからない作品だったりします。

第1巻と第2巻は読みやすい作風なので安心してください。個人的にいちばん面白いと思うのは第2巻。とりあえず1巻と2巻だけでも読んでみることをおすすめします。

 

指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)

いわゆるファンタジーの定義を作り上げた作品がトールキンの指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)です。第二現実としての世界観を緻密に作り上げ、それをシナリオやキャラクター以上に重視するような作風。

あらゆるファンタジーがこの作品の影響下にあります。海外の本格ファンタジーのみならず、例えば日本のドラゴンクエストやファイナルファンタジーも例外ではありません。

文章はむずかしいです。とくに会話文に古風な文体を使うんですよね。トールキンが作り出したオリジナルの単語もバンバン登場します。これをいきなり原書で読むのは至難の業。僕は原書でしか読んだことありませんが、ほぼ苦行でした。

先に日本語訳を読んでおくか映画を見ておくのがいいと思います。世界観と人物関係さえつかんでおけばだいぶ楽になります。

 

十二国記シリーズの英訳

最後に日本の作品も入れておきます。小野不由美による超人気ファンタジー「十二国記」シリーズの英訳です。日本の作品を英訳で読むのも多読で使えるワザ。

個人的には日本のファンタジーで一番おもしろいと感じるのはこのシリーズ。ものすごいスピード感のある作品なので、一気に読めるでしょう。

ちなみに日本のファンタジーでは上橋菜穂子の「精霊の守り人」シリーズのほうが海外評価は高いです。キャラ重視なら十二国記、本格的な世界観を楽しむなら精霊の守り人って感じですかね。

 

さいごに

以上、特におすすめのファンタジーでした。

他にも有名作や面白い本は色々とあります。例えば…

・ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『ハウルの動く城』
・クリストファー・パオローニ『エラゴン』
・ガーサ・ニクス『サブリエル』
・ジョージ・マーティン『ゲーム・オブ・スローンズ』

あたりは有名です。まだまだ飽き足らないという人は、このあたりにも手を伸ばしてみるとよいでしょう。

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