英検やTOEFLの英作文、書き出しに悩んでいませんか?
「何から書き始めればいいのかわからない…」
「とりあえず問題文を言い換えずに書いたら減点された…」
こんな経験がある人は要注意です。実は、英作文の書き出しはたった3つのコツを押さえるだけで、スムーズに書けるようになる のです。
本記事では、ネイティブ講師が教える「減点されないエッセイの書き始め方」を解説します。試験官に好印象を与え、高得点を狙えるテクニックを学びましょう。
参考にさせてもらった動画がこちら↓。僕がTESOLの講義を受けているときにおすすめされた人気動画です。
英文エッセイの書き出しが重要な理由
英文エッセイの書き出しは、試験官が受験者の文章力や論理的思考力を判断する最初のポイントです。
最初の1〜2文でエッセイ全体の印象が決まり、ここで好印象を与えられれば、スムーズに高評価へとつながります。
逆に、単調な書き出しや問題文の丸写しは、減点の対象になる可能性があります。
試験官は何百ものエッセイを採点しているため、ありきたりな導入では「またか…」と思われ、注意深く読んでもらえないすらありえるでしょう。
では、どのような書き出しが「この受験者は論理的に考えられる」と思わせ、好印象につながるのでしょうか?
まず初心者がやりがちなNG例を解説し、その次に、英文エッセイの書き出しを成功させる3つのテクニックを解説します。
英作文で減点されるNGな書き出し例
動画主のエマさんは、次の例題を挙げて説明を開始します。
Education is the single most important factor in development of a country.(国の発展において教育がもっとも重要な要素です)
これに対して「賛成か反対の立場を表明し論述しなさい」などと問われるのが、典型的な英文エッセイの試験です。
その問いに対して、多くの学生が次のように答えるというんですね。
I agree that education is the single most important factor in development of a country because…(国の発展において教育がもっとも重要な要素だという意見に賛成です、なぜなら…)
これがぜったいやっちゃいけない書き方だとのこと。
なにがそんなにまずいのでしょうか?
問題文の言葉をそのまま繰り返して書き始めるのがNGなんですね。
これをすると大きく減点されますし、試験官がもつ印象が最初の段階で最悪になってしまいます。
ではどうやってこの罠を避けたらいいのか?
3つのコツがあるとエマさんは言っています。
2 文の構造を変える
3 譲歩表現を駆使する
順番に見ていきましょう。
英文エッセイの書き出しで減点されない3つのコツ
英文エッセイ書き出しのコツその1 同義語(synonyms)を駆使する
同義語とは、同じ意味をもつ別の単語のこと。
これを駆使して出題文を言い換える(=パラフレーズする)のが英作文の書き出しの第1のコツ。
動画においてエマさんは、出題文を次のように言い換えています。
Schooling is the most significant element in the advancement of a nation.
元の文と比べると以下の単語が置き換わっています。
important → significant
factor → element
development → advancement
country → nation
ちなみに同義語はネットで検索すればすぐ見つかりますが、出てきた単語を適当に使うのは危険。
単語ごとに微妙なニュアンスが違ったりするので、意味をよく知っている単語以外は使わないようにするのがいいです。
このように、類義語辞典を使うにもある程度のボキャブラリー力は必要になってくるのが困ったところ。
語彙力の重要さはよく言われますが、こういうとこでそれを実感しますね。
英文エッセイ書き出しのコツその2 文の構造を変える
2つ目の方法は文の構造ごと変えてしまうこと。名詞を動詞化したり、動詞を形容詞化したりすることです。
エマさんは次のように文構造を変えています。
The most essential element of a nation’s development is education.
元の文↓と比べてみると違いは明白。
Education is the single most important factor in development of a country.
語彙力は必要ないので、コツその1に比べれば楽です。ただし最低限の文法運用能力は必要になります。
英文エッセイ書き出しのコツその3 譲歩表現を駆使する
3つ目は2番目の「文の構造を変える」のとくに強力な派生形。譲歩表現(concession)を使って質問文を言い換えます。
譲歩表現はalthoughとかthoughとかのあれです(なるほどたしかに~だが~だ)。
エマさんは、althoughを使って次のように言い換えています。
Although many would argue that the economy is the most important factor in nation-building, I think education has a far greater impact.
譲歩表現ではalthoughパートで相手の意見を繰り返し、コンマで区切られた次の本番パートで自分の意見を打ち出します。
これは自分の意見をただ主張するのと違って、相手の意見をちゃんとインプットしそれを咀嚼しているという印象を与えます。だから英文エッセイで譲歩表現を使うと、大きな効果を期待できるんですね。
しかも構造が単純なので、使いやすいのも大きなメリットですよね。これは積極的に取り入れていきたいところです。
試験で使える書き出しテンプレート
試験本番でスムーズに書き始めるために、使いやすい書き出しのパターンを覚えておきましょう。以下の3つのテンプレートは、論理的で明確なエッセイの導入に役立ちます。
主張をはっきりさせる型(I believe 型)
エッセイでは、自分の意見を明確に示すことが求められます。この型を使えば、最初の一文で自分の立場をはっきり伝えられるため、論旨がぶれにくくなります。
(私は、教育が国家の発展において極めて重要な役割を果たすと強く信じています。)
このフレーズは、意見を断言する形になっているため、試験官に「この受験者は自分の主張を明確に伝えられる」と思わせることができます。
譲歩を取り入れる型(Although 型)
英語のエッセイでは、反対意見を認めた上で自分の意見を述べると、より説得力が増します。譲歩表現を使うことで、バランスの取れた論理展開ができるようになります。
(経済成長は国家にとって不可欠であるが、それでも教育は長期的な発展の基盤である。)
この書き方を使うと、「一方的な主張ではなく、異なる視点も考慮した論理的なエッセイが書ける」という印象を与えられます。
データや一般論を提示する型(It is often said 型)
一般論や広く認識されている事実を述べることで、読者(試験官)をスムーズにエッセイの内容へ引き込むことができます。
(教育は繁栄する社会の礎であると言われることが多い。)
この型は、読者に馴染みのある考えを提示することで、エッセイのテーマを自然に導入できるのが強みです。また、具体例や統計データを続けて述べる際にも相性が良いです。
試験本番で迷わないために、これらのテンプレートを事前に練習し、自分の得意な型を決めておくと安心です。
まとめ
以上、ネイティブに教わる英文エッセイの文頭書き出し法でした。
質問文をそのまま繰り返すのが最大のNG。パラフレーズが必要です。
そのさいに使えるコツは3つ。
・文の構造そのものを変えてしまう(名刺→動詞や名刺→形容詞など)
・譲歩表現を駆使する
なお英作文のおすすめテキストは、以下の記事を参考にしてみてください↓
