英検やToeflなどで課される英文エッセイは、どんなふうに書き始めればいいのか?
作文って最初の書き始めがいちばん難しいとよくいわれますよね。日本語の作文でさえそうなんだから、英語で書くエッセイとなればなおさらです。
しかし文学作品とは違って、試験の英文エッセイなら実はコツをつかめばけっこう簡単に書き始めることができます。
この点について、ネイティブによるわかりやすい動画があったので紹介します。再生数は現時点で1084万回。
僕は最近Youtubeのネイティブ動画を使ってシャドーイングをしているのですが、今回使わせてもらったのがこの動画でした。
Youtubeの動画をシャドーイングの教材にするのけっこうおすすめ。
やっちゃ駄目な書き始め方はこれ
動画主のエマさんは次の例題を挙げて説明を開始します。
Education is the single most important factor in development of a country.(国の発展において教育がもっとも重要な要素です)
これに対して「賛成か反対の立場を表明し論述しなさい」みたいなのが典型的な英文エッセイ試験です。
多くの学生が次のように答えるというんですね。
I agree that education is the single most important factor in development of a country because…(国の発展において教育がもっとも重要な要素だという意見に賛成です、なぜなら…)
これがぜったいやっちゃいけない書き方だとのこと。
なにがそんなにまずいのでしょうか?
問題文の言葉をそのまま繰り返して書き始めるのがNGなんですね。
これをすると大きく減点されますし、試験官がもつ印象がしょっぱなで最悪になってしまいます。
ではどうやってこの罠を避けたらいいのか?
3つのコツがあるとエマさんは言っています。
2 文の構造を変える
3 譲歩表現を駆使する
順番に見ていきましょう。
コツその1 同義語(synonyms)を駆使する
同義語というのは同じ意味をもつ別の単語のこと。
これを駆使して出題文を言い換える(=パラフレーズする)のが英作文の書き出しのコツ。
エマさんは出題文を次のように言い換えています。
Schooling is the most significant element in the advancement of a nation.
元の文と比べると以下の単語が置き換わっています。
education → schooling
important → significant
factor → element
development → advancement
country → nation
ちなみに同義語はネットで検索すればすぐ見つかりますが、出てきた単語を適当に使うのは危険。
単語ごとに微妙なニュアンスが違ったりするので、意味をよく知っている単語以外は使わないようにするのがいいです。
このように、類義語辞典を使うにもある程度のボキャブラリー力は必要になってくるのが困ったところ。
語彙力の重要さはよく言われますが、こういうとこでそれを実感しますね。
コツその2 文の構造を変える
2つ目の方法は文の構造ごと変えてしまうこと。名詞を動詞化したり、動詞を形容詞化したりすることです。
エマさんは次のように文構造を変えています。
The most essential element of a nation’s development is education.
元の文↓と比べてみると違いは明白。
Education is the single most important factor in development of a country.
語彙力は必要ないのでコツその1に比べれば楽。ただし最低限の文法運用能力は必要になります。
コツその3 譲歩表現を駆使する
3つ目は2番目の「文の構造を変える」のとくに強力な派生形みたいな感じ。譲歩表現(concession)を使って質問文を言い換えるというもの。
譲歩表現はalthoughとかthoughとかのあれです(なるほどたしかに~だが~だ)。
エマさんはalthoughを使って次のように答えます。
Although many would argue that the economy is the most important factor in nation-building, I think education has a far greater impact.
譲歩表現ではalthoughパートで相手の意見を繰り返し、コンマで区切られた次の本番パートで自分の意見を打ち出します。
これは自分の意見をただ主張してるだけと違って、相手の意見をちゃんとインプットしそれを咀嚼しているという印象を与えます。だから英文エッセイでこれを使うと大きな効果を期待できるとのこと。
しかも構造が単純なので使いやすいのもいいですよね。
まとめ
以上、ネイティブに教わる英文エッセイの文頭書き出し法でした。
質問文をそのまま繰り返すのが最大のNG。パラフレーズが必要です。
そのさいに使えるコツは3つ。
・文の構造そのものを変えてしまう(名刺→動詞や名刺→形容詞など)
・譲歩表現を駆使する
なお英作文のおすすめテキストは以下の記事を参考にしてみてください。
