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英語精読の正しいやり方とおすすめ参考書がこれ【半年で効果でます】

英文をゆっくりかつしっかりと読んでいく精読トレーニング。昔ながらの学習法ですが、これって必要なのでしょうか?

結論から言ってしまうと、必要です。

英語を正確に理解する力が、読解、リスニング、スピーキング、ライティングの基礎になるからです。逆にここがグラグラしていると、英語力全体の伸びがあまり期待できなくなってしまいます。

精読できる力を土台にして他のスキルも伸びていくわけね…

多読や速読もまた、構文や文法をしっかり理解しながら英文を完璧に読み解く力があってはじめて可能になるものです。

たとえば森沢洋介は名著『英語上達完全マップ』のなかで、ちゃんと精読できる人が読みのペースを上げるのが正しい速読であり多読だと指摘しています。

実際僕も、以下で紹介するテキストを使って精読の訓練をしたら、洋書を読むのが一気に楽になったという経験がありますね。それまでは雰囲気多読みたいな感じだったのが、きちんと内容を理解できるようになりました。

では、どういう参考書を使ってどういう勉強をしたら精読の力は身につくのでしょうか?

以下、おすすめのテキストと正しい精読トレーニングの方法について解説したいと思います。

精読に使えるテキスト

まず精読に使えるテキストの条件を説明します。どんな参考書でもいいというわけではなくて、精読に適した本というのがあるんですね。

たとえば青谷正恭は『英語学習論 スピーキングと総合力』で次の2つの条件を挙げています。

・難しすぎず易しすぎず
・短めの文章に分かれている

まず当然ですが、スラスラ読めるほど簡単なのは精読トレーニングには向かないですね。かといってわからない単語だらけなのも駄目なんです。

ほとんどの単語はわかるけれども文章がかなり複雑で、集中して読まないとぎりぎり意味がつかめない。このぐらいのテキストが最適です。

また、長くて難しい洋書とかを読むのも駄目です。ただでさえ負荷の高い難しめの文章を読んでいくわけですから、それが途切れることなく延々と続いたりしたら挫折は必定。

むしろ文章ごとに細かく分かれているようなテキストが最適です。集中力が持続しやすく、途中で挫折する危険も減らせるからです。日本の古典で例えるなら『徒然草』みたいなやつ。逆に『源氏物語』みたいなのは駄目ということです。

難しすぎてもいけないのね

自信のない人は、まず普段使っている長文や文法のテキストを転用することを考えてみてください。

文法書に出てくる英文が読み解けないようだと以下に紹介するテキストは厳しいですし、その段階ならリーディングや文法書の英文を集中して理解するだけでも精読トレーニングになりますから。

地道にトレーニングを続ければ、精読はかならずできるようになります。実力がついたら以下の2冊に挑戦してください。

 

『英文解釈教室』

まずはこれ。駿台予備校の講師だった伊藤和夫による伝説的テキストです。数々の受験生を苦しめてきたかつての王道書。

とりあえずめちゃくちゃ難易度が高いです。はっきりいって普通に洋書を読んでても本書に登場するような難文はそんなに出てこない。

普通にリーディングの訓練をするならこんな難しいテキストに取り組む必要ありません(ましてや受験生ならなおさら)。

 

しかし、精読に特化したトレーニングをするならこれほど有益なテキストもないのです。

文法ごとに15の章にわかれ、短文と短文に近い分量の長文(長くても10行程度)で構成されています。

この短さがポイント。むちゃくちゃ難解な英文ばかりが登場しますが、ひとつの問題が短いからテンポよく進むことができます。これが長文だけでびっしり埋まっていたら誰もクリアできませんよ。

 

一気にやろうとしないでください半年ぐらいかけて通読できれば十分と考えていいです。精読はちびちびと進めるのが挫折しないポイント。

「自分はやる気があり余っている!もっとたくさん勉強したい!」という人でも、精読の量を増やすのではなく、易しめの英文を読みまくる多読の量を増やすほうがいいですよ(ただし精読トレーニングも一定量はキープ)。

このペースでも本書を1周、2周としていけばおそろしく力がつきます。僕は2011年~2012年ごろにこの参考書に取り組み、そこから洋書を読むのがだいぶ楽になりました。

 

『日本人ならかならず誤訳する英文』

ミステリ小説(ダ・ヴィンチ・コードなど)の翻訳者として有名な越前敏弥が、日本の英語学習中上級者に叩きつけた良書。これも超おすすめです。

非常に手強い短文が次々と登場し、文法や文章構造を正確に理解していないと正解できません。

僕は初めて取り組んだとき3割以上は間違えました。人によっては半分以上は正解がわからず、苦行の様相を呈してくるかもしれません。が、そのぶん効果は強烈です。

元々は新書サイズのディスカヴァー携書から第一弾、第二弾として発売されていたのですが、今では2冊をまとめたお得バージョンが出ています。

わからなかった問題にはチェックマークをつけ、すらすら解けるようになるまで何周もするといいでしょう。かならず読解力がアップします。

 

参考書の正しい使い方

次にテキストの正しい使い方について解説しておきます。

まずは自力で読解をしてみましょう。構文や文法の構造を意識して、文章の意味を理解します。

このとき辞書は使わなくていいです。辞書って実は中級者以上の人向けの道具で、単語の正確な意味を調べるのも難しいし、無駄に時間がかかるんですよね。わからない単語は回答の和訳などでさっさと確認してしまえばオーケー(ただし英単語の意味を暗記するのは重要)。

また和訳をノートに書くみたいなこともしないでください。ほぼ完全に時間の無駄ですので(理解し終わった英文をノートに書き写すのなら効果あり)。

学生時代の癖でノートに和訳書いてた…

自力での英文読解は10分ぐらいで切り上げます。それ以上考えても時間とエネルギーの浪費になってしまうので。ただし、わからない箇所にはマークをしておくのが重要です。

 

次に解説を読んで英文を完璧に理解します(単語の意味もここで確認&暗記)。ここが一番重要なパート。

解説を理解しても、そこで終わりにしないでください。解説で理解したことを踏まえながら、もう一度自力で英文を読解してみるのが不可欠。ここで真の読解力が身につきます。

自力で普通に読めるようになったらその問題は終了です。どうしても理解できない問題はチェックマークだけつけて飛ばしましょう。トレーニングを続ければ、いつか自然とできるようになってますから安心してください。

2周目はチェックマークをつけた問題だけを解いていきます。この調子で2周、3周と周回して、すべての問題をスラスラ解けるようになったらその参考書は完了です。

 

まとめ

以上、英文精読トレーニングの方法とおすすめ参考書を解説しました。最後にざっくりとまとめておきます。

・精読の技術はすべての英語力の基礎になるから必要
・精読トレーニングに向いてる参考書は易しすぎず難しすぎないもの
・『英文解釈教室』と『日本人ならかならず誤訳する英文』がおすすめ
・まずは自力で解いてみて、ある程度わからなかったらすぐに解答を見る
・解説を読んで理解したら、もう一度自力で問題を解いてみる
・周回時は間違えた問題だけを解く
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