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英語の教養が深まるシェイクスピアのおすすめ作品13選【邦訳版】

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洋書のシェイクスピア全集

ネイティブの会話や洋画のセリフを聞いていると、よく「なんとなく格調のある表現」が登場しますよね。

実はその多くは、シェイクスピアから来ています。

“All that glitters is not gold.”(光るものすべてが金とは限らない)
“To be, or not to be.”(生きるべきか、死ぬべきか)

これらは単に有名なセリフではなく、英語話者の教養の「共通言語」です。ビジネスの場でも、知識人の会話でも、シェイクスピアへの言及はさりげなく登場します。

したがって、シェイクスピアをある程度知っておかないと、英語を深く理解することが難しくなるのです。

とはいえ、いきなり原文を読もうとするのは無謀ですよね。400年前の英語は、現代英語とは別物に近く、専門的な注釈なしでは太刀打ちできません。

だからまず、邦訳で「ストーリーと世界観」を頭に入れてしまうのがおすすめです。シェイクスピアの面白さを知ってから原文に向かうと、読みやすさが段違いになります。

今回は、日本語で楽しめるシェイクスピアのおすすめ本を紹介します。

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マクベス

シェイクスピア悲劇のなかでも、最も引き締まった構成をもつ作品です。文庫本でわずか110ページ程度。

物語はストレートなもので、スコットランドの将軍マクベスが「王になる」という予言を信じ、王を殺害するところから始まります。しかし戴冠後、彼の人生は安定するどころか、疑念と恐怖によって崩壊していきます。

短く、緊張感が持続し、圧倒的に完成度の高い作品。ゆえに、初めてシェイクスピアの悲劇を読む人にもおすすめです。

 

ハムレット

『ハムレット』は、シェイクスピア悲劇のなかで最も有名で、最も解釈の幅が広い作品です。マクベスとは逆に、ある種の完成度の低さが、作品の底知れなさを演出しているタイプ。

父王を殺された王子ハムレットは、復讐を誓いながらも、なぜか行動に踏み切れず、思索を重ね続けます。

有名な「To be, or not to be」という独白に象徴されるように、生きることそのものへの問いが物語全体を貫いています。思想的な深さを味わいたい人には最適な一作です。

 

リア王

『リア王』は、家族関係と老い、そして人間の愚かさを極限まで描いた作品です。

老王リアは、娘たちの愛情を言葉で測ろうとし、その結果、最も誠実な娘を追放してしまいます。そこから彼の転落が始まり、権力と尊厳を失った末に、狂気へと近づいていきます。

すべての秩序がひっくり返ったカタルシスの威力は、他の作品の追随を許さないものがあります。

同時に、すべてを失った後にしか見えない真実や、他者への共感も描かれており、単なる絶望の物語ではありません。

 

ロミオとジュリエット

『ロミオとジュリエット』は「恋愛悲劇」として知られていますが、実際には非常にスピード感のある青春劇です。

シェイクスピア作品は基本的に、メロドラマ的な甘さはほとんどありません。実際にこの作品を読んでみると、イメージと違うと思います。

敵対する家同士に生まれた若い二人が、出会い、恋に落ち、運命に翻弄されていきます。登場人物たちは感情に突き動かされ、冷静な判断を下す時間を持ちません。

喜劇に落ち着くのか悲劇に向かうのか予断を許さぬまま、読者は最終シーンへと連れていかれることになります。

 

ヴェニスの商人

『ヴェニスの商人』は喜劇に分類されながらも、複雑で重たいテーマを含んだ作品です。

物語の中心にいるのは、金貸しのユダヤ人シャイロックです。彼は契約に厳格な人物として描かれ、借金の担保として「肉一ポンド」を要求します。

この冷酷な契約が裁判の場で争われることになりますが、そこで問われるのは単なる法律問題ではなく、正義とは何か、慈悲とは何かという根本的な問いです。

軽やかな恋愛喜劇の要素と、社会的・宗教的差別の問題が同時に描かれていて、「笑える喜劇」を期待すると裏切られますが、思索的な作品として読む価値があります。

しなやかな強さをもつ女性キャラクター、ポーシャの活躍にも注目。

 

ウィンザーの陽気な女房たち

この作品は、シェイクスピア喜劇のなかでも特に明るく、日常的なユーモアに満ちた一作です。

主人公は太っちょで自惚れ屋の騎士フォルスタッフ。彼は金目当てで二人の既婚女性を口説こうとしますが、逆に彼女たちの知恵と結束によって、何度も痛快な仕返しを受けることになります。

この作品の魅力は、王侯貴族ではなく、市民階級の生活感覚が前面に出ている点です。陰謀や悲劇的な転落はなく、登場人物たちの小さな欲や見栄が笑いに変えられます。

シェイクスピアの中でも特に上演向きで、テンポよく進むため、舞台映像などで楽しむのもおすすめです。

 

十二夜

『十二夜』は、シェイクスピア喜劇の完成形とも言える作品です。

船難破によって兄と離れ離れになったヴァイオラが、男装して仕えることから物語が動き出します。恋の矢印は複雑に絡み合い、勘違いとすれ違いが連続しますが、それらが絶妙なバランスで配置されています。

この作品の面白さは、単なるドタバタ喜劇ではなく、「自己とは何か」「性別とは何か」といったテーマが自然に織り込まれている点です。

男装した女性を男性が演じていた当時の上演状況を考えると、性の境界はさらに曖昧になります。

言葉遊びや機知に富んだ会話が多く、シェイクスピア喜劇の魅力を純粋な形で味わえる一作です。

 

あらし

『あらし』は、シェイクスピア最後期の作品であり、喜劇でありながら、非常に詩的で哲学的な雰囲気をもっています。

魔法を操るプロスペローは、裏切りによって島へ追放された元公爵です。彼は嵐を起こして敵を島へ呼び寄せ、復讐を果たす機会を得ますが、最終的に選ぶのは復讐ではなく赦しでした。

この作品では、権力、支配、植民、そして芸術そのものが象徴的に描かれます。プロスペローが魔法を手放す場面は、作者シェイクスピア自身が筆を置く姿と重ねて読まれることも多いです。

派手な笑いは少ないものの、余韻の深い喜劇として、大人の読者におすすめできる作品です。

 

リチャード二世

『リチャード二世』は、王権とは何かを真正面から問いかける史劇です。

主人公リチャード二世は、神に選ばれた王という意識を強く持ちながらも、現実の政治的判断には乏しい人物として描かれます。

彼は言葉と儀式を重んじる一方で、貴族たちの不満を抑える力を持ちません。その結果、従兄ボリングブルックによって王位を追われます。

この作品の特徴は、剣や戦争よりも「言葉」が中心にある点です。リチャードの長い独白や詩的な台詞は、王であることと人間であることの乖離を浮かび上がらせます。

政治劇でありながら内面劇でもあり、シェイクスピアの言語表現の豊かさを堪能できる作品です。

 

リチャード三世

『リチャード三世』は、シェイクスピアが描いたもっとも有名な悪役の一人を主人公に据えた史劇です。

身体的な歪みと強烈な野心をもつリチャードは、嘘と策略を駆使して王位に上り詰めます。

彼は観客に向かって本心を語り、悪事を楽しむかのように振る舞いますが、その率直さが逆説的な魅力を生み出します。

最終的に彼が悪夢に苛まれ、戦場で孤立していく過程は、権力が人をどのように破壊するかを鮮明に示します。

史劇でありながら、心理劇としても非常に完成度の高い作品です。

 

ジュリアス・シーザー

『ジュリアス・シーザー』は、ローマ史を題材にしつつ、共和政と独裁、理想と現実の政治を描いた作品です。史劇ジャンルの最高傑作候補。

物語の中心は暗殺されるシーザー本人ではなく、彼を殺す側の人間たち、とくにブルータスに置かれています。

ブルータスは高潔な共和主義者でありながら、政治的判断において致命的な甘さを持っています。ブルータスの理想主義と、アントニーの現実的な大衆操作の対比は、現代の政治にも通じる鋭さをもっています。

演説場面はシェイクスピア屈指の名場面であり、言葉が歴史を動かす力を実感させます。

 

アントニーとクレオパトラ

『アントニーとクレオパトラ』は、ローマ史劇でありながら、壮大な恋愛悲劇でもある作品。内容的には『ジュリアス・シーザー』の続編にあたります。

ローマの武将アントニーと、エジプト女王クレオパトラの関係は、理性と情熱、政治と愛の衝突として描かれます。

アントニーは英雄でありながら、恋によって判断を誤り、徐々に威厳を失っていきます。一方のクレオパトラは、誘惑的で奔放でありながら、政治的な洞察力も備えた複雑な人物として描かれます。

あまり有名ではない作品ですが、内容的には傑作のひとつです。

 

コリオレイナス

『コリオレイナス』は、シェイクスピア作品の中でもとりわけ異色の史劇です。

舞台は古代ローマ。主人公コリオレイナスは、戦場では圧倒的な武勲を誇る英雄ですが、政治の場では致命的な不器用さを抱えています。

彼は民衆に迎合することを拒み、自らの功績を誇ることすら嫌悪します。その高潔さと傲慢さが表裏一体となり、彼は次第に孤立していきます。

コリオレイナスは、剣によって評価される世界では無敵ですが、言葉と妥協によって成り立つ政治の世界には適応できないのです。

彼は民衆を軽蔑し、民衆もまた彼を恐れ、拒絶します。この相互不信が、悲劇的な対立へと発展していきます。

 

シェイクスピア作品はどの日本語訳で読むべきか

シェイクスピアの作品は数多くの日本語訳が存在し、代表的な作品なら文庫で簡単に手に入れることができます。

では、どの訳で読むのがおすすめか?

個人的には福田恒存による訳が、格調の高さがあっておすすめです。新潮文庫から出ているバージョンがこの人の訳です。

読みやすさを重視するなら光文社古典新訳文庫がおすすめ。Amazonのキンドル・アンリミテッドに登録されているため、会員になれば無料で読むこともできます。

キンドルアンリミテッドには無料体験期間もあるので、まとめ読みする予定の人は試してみるとよいでしょう。

公式サイトからキンドルアンリミテッドの無料体験をチェック

 

原書でシェイクスピアを読みたくなったら

先に日本語版を楽しんだとしても、原書を読んでいくのはまだハードルが高いと思います。

シェイクスピアの英文を解説してくれるガイドがあると助かりますよね。

ということで、ここで拙著の『シェイクスピアで学ぶ英語』をおすすめしておきます。悲劇・喜劇・史劇から10作品を取り上げ、名台詞や名シーンを一文ずつ解説していく本です。

また、シェイクスピア本人の作品は、電子版で読むのがおすすめです。著作権が切れているため、すべての作品を無料で読むことが可能なので。

「Project Gutenberg」というサイトにいって、シェイクスピアで検索すれば出てきます。

ダウンロードした作品を読む方法はいくつもありますが、個人的には「ReadEra」というアプリが使いやすくて愛用しています。

どうしても紙で読みたいという場合は、アマゾンで注文するとよいでしょう。すべての作品が収録されたコンプリート版を買ってもいいですし、それだと大きすぎるという場合は、個々のお気に入り作品を個別に揃えればいいでしょう。

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