
リスニングの教材ってどれを選べばいんだろう?色々ありすぎて困るんだけど…。外しちゃいけないポイントとかあるのかな?
リスニングの教材って山ほど出ていますよね。どれを使えばいいのでしょうか?
教材を選ぶときに絶対に外してはいけないポイントは2つあります。それが以下の2つ。
・スクリプト(台本)のある教材を使う
この2点さえ押さえておけば、どのテキストを選んでも大丈夫です。正しい学習法でリスニングしていれば、あとは量をこなすだけで確実に実力は伸びていきます。
リスニング学習の具体的な方法については以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。

といってもリスニング教材は色々ありすぎて選ぶのが大変だと思うので、とくにおすすめのテキストとサイト(アプリ)を紹介します。
『英語耳 発音ができるとリスニングができる』
「発音できない音は聞き取れない」。これは科学的にも実証された事実です。これを言いかえると、発音が正しくできれば英語が聞き取れるようになるということ。
このステップでおすすめの教材が『英語耳』。これをなるべく初期の段階でやっておくのが吉です。
竹内理の研究(『より良い外国語学習法を求めて』)によると、語学の達人は学習初期の段階で発音トレーニングをしている人が非常に多いといいます。
ちょっとめんどくさいですが、学習初期の段階で発音をトレーニングしておくと後々効いてきます。
逆にこの基礎の部分がグラグラしていると、発音の上手な人に後々差をつけられてしまう可能性があるので要注意ですね。
速読速聴英単語シリーズ
英単語学習でおすすめしたZ会の「速読英単語」シリーズ。これがリスニングの学習にもそのまま使えます。
自分のレベルに合ったものを購入し、CD音声メインで学習しましょう。本文はスクリプト(台本)として使います。
ただし注意点があって、リスニングでは自分のレベルよりちょい下の易しめのテキストを使います。
英単語暗記や読解トレーニングなら自分のレベルよりちょい上のものを使いますよね。しかしリスニングではここが逆になりますので、注意してください。
「文章カンタンすぎるし、単語もほとんど知ってるよ」ぐらいのテキストを使うのが正解です。
TOEICとTOEFLの参考書
TOEICやTOEFLといった英語試験の参考書でも、速読英単語と同じ使い方ができます。
ただしレベルの幅が狭いので、こちらは中級者以上でしか使えません。スクリプトを読んで内容の9割以上がすらすら理解できないようなら、普段のリスニング学習に使うのはやめておきましょう。
もちろん、試験対策として試験前に取り組むならアリですけどね。それはリスニング力アップのためのトレーニングというより、試験の形式に慣れるための勉強だからオーケー。
ちなみに英検の教材も同じようなノリで使えますが、正直英検は後回しでもいいと思います。国内向けにはTOEIC、海外向けにはTOEFLが絶大な威力を発揮するので、こっちを優先して受けたほうがいいでしょう。
日本語で読めるリスニング教材では、TOEFLの参考書が最難関です。もしTOEFLでラクラク満点が取れるようなら、もうリスニングの勉強はしなくていいです。
『AFN最強の生英語リスニング』
こちらは一風変わったテキストで、完全な生英語を学ぶことができます。
AFNというのは、アメリカ国外で暮らす米軍人のためのラジオ放送のこと。本書はAFNで流れる短時間の「お知らせ放送」を80本収録したものです。
日本人の学習者向けの音声ではなく、アメリカ人向けに放送される純然たる生英語が学べるというわけです。
ネットを使えば生英語はいくらでも聞けますが、スクリプト(台本)と日本語訳がしっかりのっているテキストはやはり強力ですよ。
スピードがかなり速いので、中上級者向けのテキストといえます。
『ボトムアップ式 映画英語のリスニング』
これも生英語を学べるタイプの本。しかも映画の英語に特化している面白いテキストです。
オリジナルのストーリー(推理モノ)が展開され、読者はそれを追いながら俗語のイングリッシュを勉強していくことになります。
映画だときれいな公式英語ってほとんど出てきませんよね。スピードが速いばかりか音が連結しまくって、知っている単語でもぜんぜん聞き取れない状態になると思います。この本はそうした俗語の聞き取り方を事細かに解説してくれます。
なかなか他にないタイプの学習書です。映画が好きな人はこれを初期の段階でマスターするといいでしょう。
姉妹編に『ニュース英語のリスニング』というテキストもありますが、これはしいてやる必要はないです。よくある内容にすぎず、他のテキストでカバーできますので。
では次に、英語のリスニング学習に最適のアプリ(サイト)をご紹介します。
Voice of America(VOA)
これはとても有名なサイト。非ネイティブの英語学習者向けに、アメリカのニュースを紹介してくれます。
こちらはニュース量も多いです。政治や経済に加え、科学や環境問題といったテーマが多いのも特徴ですね。
VOAの場合はアプリのほうが使いやすいので、スマホでの学習をおすすめします。もちろん値段は無料です。
音声に関していうと、通常スピードはやはり相当ゆっくりです。さらに1.25倍、1.5倍、1.75倍、2倍にスピードを調節できます。1.25~1.5倍速が、よくあるリスニングCDと同じぐらいの速度だと思います。
おすすめの使い方はまず通常スピードか1.25倍でリスニングを試み、1.75倍か2倍でスクリプトを確認すること。これならリーディングの訓練にもなり一石二鳥です。


スタディサプリEnglish
次はスタディサプリENGLISH。よくテレビやYoutubeで宣伝が流れるやつです。
このアプリはディクテーションが強烈です。ディクテーションは聞こえてきた音をそのまま紙に書き出すという聴解トレーニング。通訳者がよくやる勉強法です。
スタディサプリの長所は、それをスマホで手軽に行えること。この機能を中心に使用してください。
学習初期に取り組むべきアプリですね。初期の段階で精密な聴解トレーニングをしておくと、中期以降の大量インプットがさらにブーストしますので。
スキマ時間に利用して、普段の学習との相乗効果を狙うのがおすすめです。
→ スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)をチェック
関連:スマホでリスニング学習がしたいならこれ【スタディサプリのすすめ】
Youtube
最後は動画サイトのYoutubeです。
中級以上のレベルに達したら、Youtubeで興味のある動画を見ているだけでリスニング能力が磨かれます。
ただし学習初期の段階では映像教材は使わないほうがいいです。視覚情報で意味が補われてしまいますから、聞き取れてるつもりになりやすく、聴解能力が伸びない可能性があるからです。
Youtubeでは英語ネイティブの動画を見たほうがいいです。日本人の英会話チャンネルみたいなのだと、実際の英語インプットが意外と少なくなりがちなので。日本語で説明するため、実際には動画の大半の時間が日本語のリスニングでしかなかったりするんですよね。
別に英会話系のチャンネルにこだわる必要もなく、自分の興味のある分野で英語ネイティブの動画を探して見るのがいいです。たとえば歴史とか経済とかプログラミングとか料理とかガーデニングとか、なんでもありますよね。
字幕をつけるなら英語字幕で見ましょう。リーディング力の向上にもなります。日本語字幕をつけるのは英語力の伸びが抑制されてしまうのでやめたほうがいいです。
このレベルに達するとリスニング力の維持や向上も楽になりますよ。